専門学校の就職活動は1社ずつしか受けられない?【基本的に学校推薦】

驚く女子高生 専門学校

テレビCMでよく見ることもあり「就職に強い」イメージのある専門学校ですが、その実態はどのようになっているのでしょうか。

実は、あなたが思い描いているような「就職活動」ができない可能性があります。

この記事では、医療系の元専門学校教員である筆者が、専門学校の就職活動の実態についてお伝えしてきます。

専門学校に入学する前にしっかりと調査し、自分にあった就職活動ができる環境をみつけていきましょう。


大学生の就職活動といえば、
「もう内定3社からもらった!」
「10社とも全滅・・」
「オワハラくらっちゃったよー」※オワハラ=就職活動終われハラスメント

といったような話をよく耳にしますね。

専門学校の全てではなく、それぞれの学校にもよりますが、

専門学校の就職活動は1社ずつしか受けられないところが多い

のです。その理由やメリット・デメリットを詳しく説明していきます。

1.一社ずつしか受けられない理由

一社ずつしか受けられない理由は簡単です。

学校側が複数同時受験を許可していないからです。

なぜ複数同時受験をさせないのかというと、専門学校と就職先のつながりが非常に強く、学生の多くを「学校推薦」という形で受験させるからです。

専門学校は大学程のスケールメリットやネームバリューがない反面、一つ一つの就職先との交流を密にし、つながり(コネクション)を大切にするため、このような方法をとることとなったのです。

 

2.内定をもらえれば辞退はできない

しかし、一社ずつしか受けさせてくれないということは即ち、

合格すれば100%そこに就職しなければならない

ということです。

内定してしまえば最後、たとえより良い求人が出たとしても鞍替えすることは学校側が許可しないのです。

要は就職試験の全てを毎回専願で受験するということです。

3.専門学校がターゲットとする就職先の特徴

そもそも専門学校が目標としている就職先は、大学生が受験するような”新卒一括採用で何10人も大量に採用する“ような会社ではないのです。

たとえば医療系の専門学校では、医療事務や看護師、薬剤師、リハビリスタッフなど職種や病院の規模にもよりますが、たいていは毎年1人・2人程度の募集数です。

少数の求人枠に対しての応募となりますので先方からすれば、内定を出したのはいいが辞退されては元も子もないのです。

そのように専門学校は、就職先の少ない求人枠に対して「学校推薦なので内定辞退させません!」という大きなメリットを掲げて学生を送り出すのです。

 

4.専門学校の就職活動のメリット

複数同時受験や内定辞退ができないとはいえ、メリットもいくつか存在します。

4-1.就職活動が比較的短時間で完結する

学校推薦なので、よほどの倍率や高望みでなければ比較的合格しやすい傾向にあります。
(というより、合格しにくいところは受験すらさせてもらえない可能性もあります(苦笑))

筆者も専門学校から病院に就職しましたが、わずか3つの病院しか受験せずに済みました。

同級生には1発目で合格し就職した人もたくさんいますし、大学生のように10社以上受ける必要もないのです。

このように、就職活動にかかる時間が大幅に少ないことが最大のメリットでしょう。

4-2.学校側のバックアップが頼もしい

専門学校は一つ一つの実績が大切なので、なんとしても「就職率100%!」と言いたいのです。

そのために学生がほったらかしにされることは少なく、本人が希望さえすれば必ずどこかには就職させてくれるでしょう。

それこそ、教員のコネクションがフル活用されます。

4-3.卒業生が活躍しており頼れる先輩になる


専門学校と就職先のつながりが強い理由の一つに、「コンスタントに学生を紹介している」ということがあります。

就職先からすれば、「雇った人材が優秀であればまた次も同じ学校から採用したい」と考えます。

そうして先輩が活躍することで後輩が就職しやすくなり、毎年のように同じ就職先に学生を送り込む状況ができあがります。

学生からすれば、先輩や上司が同じ学校の卒業生であれば心強いものです。

共通の先生の話題で盛り上がったり、学んできたことを把握してくれていたり、単純にかわいがってくれたりとメリットが多いのです。

 

5.専門学校の就職活動のデメリット


しかし、もちろんメリットばかりではありません。次はデメリットをみていきましょう。

5-1.大学生が羨ましい

大学生は同時並行で複数社を受験するのが普通です。

すると大学に通う友人の話を聞くと羨ましくてしょうがなく感じてしまいます。

「自分たち専門学生はチャンスが少ない。なんて学校だ!」

といって学校に対して不満をもってしまいます。

気持ちの問題だけではありますが、となりの花は赤く見えるものです。

5-2.学校推薦なので就職後に辞めにくい

学校推薦で就職すると、就職後に辞めたくなった場合に引け目を感じてしまいます。

「せっかく学校が推薦してくれて就職できたのに・・」と考えてしまいますし、世話をしてくれた教員も「俺の顔に泥を塗られた!」と怒るかもしれません。

だからといって自分が追い込まれてまで我慢する必要はありません。辞めたいなら辞めるべきです。

5-3.専門学校の分野外への就職対策は自分でやるしかない

専門学校に在籍しているとはいえ、一般企業や公務員への憧れが生じてそれらの道に進みたいと考える人もでてきます。

しかし、専門学校の守備範囲が及ばない業種に対しては無力です。

コネクションが無いのはもちろん、就職試験対策もありませんので、そこは割り切って自分で努力をし活路を見いだすしかありません。

 

6.法律的に学生を縛ることはできない

あまり法律論を持ち出したくないのですが、学校側が複数受験や内定辞退を許していないからといって、それ以上学生の自由を拘束することはできません。

学生には職業選択の自由があり、複数受験もできれば、いつでも内定を辞退することも可能です。

あとは学生が学校に対してどこまで義理を感じるかです。

ただ、学生の人生はその人自身のためにあるもので、お世話になった学校や恩師の期待に応えるためにあるわけではありません。

人の期待を満たすために自分の人生が存在しているわけではないと考えます。

 

7.本記事のまとめ

  • 専門学校の就職活動は1社ずつ受験が基本である
  • 学生を「学校推薦」で「専願」で受験させている
  • 「専願」なので内定をもらった時点で就活終了である
  • 就活の期間や受験数を比較的抑えられるなどのメリットがある
  • 退職しにくかったり分野外の就活はノータッチなどデメリットもある
  • 法律上は学生の就活を縛ることはできず複数受験や内定辞退も可能である

 

8.おわりに

専門学校の就職活動について、大学とはずいぶん違うということがおわかりいただけたかと思います。

あくまで専門学校の一例であり、全ての専門学校にあてはまるとはいえませんので、「そういう傾向にある」というような認識でお願いします。

専門学校への進学を考えているけど同時に複数受験できない就職活動は不安だと感じる方は、入学前にその学校の方針をしっかり確認してください。

入学してから「聞いていなかった」では済まされませんので、事前に自分から確認するようにしましょう。

タイトルとURLをコピーしました