カワサキの250ccバイクである250TR。
生産終了したものの、大変人気のあるバイクで、中古相場も比較的高めに設定されています。
250TRのカスタム車両を入手したため、自分でできる範囲でDIYカスタムを行っている様子をご紹介していくシリーズ展開の今回は第11回目です。
前回の記事はこちらです。
前回はブレーキホースを交換し、ブレーキフルード液の交換メンテナンスを行いました。
車輪のある乗り物の中でも最も重要な役割を担うブレーキを自分で触ることには少し躊躇しましたが、ブレーキが効く仕組みを理解し、入念に勉強してから挑めば以外と自分でもできました。
今回はタイヤ交換を行った件です。
タイヤ交換はお店に頼むと前後で8,000円ほどの工賃がかかりますし、タイヤやチューブなど材料費を含めると30,000円以上と結構な額になります。
自分でやると工賃はかかりませんし、材料費などもAmazonや楽天で安く入手すれば大幅に節約することができます。
250TRだけでなくバイクのタイヤ交換に挑戦したい方のためになる記事となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
1.必要な材料や道具
タイヤ交換に必要な材料は、タイヤやチューブなど装着品そのものと、交換に要する工具などに分かれます。
1-1.タイヤとチューブ
今回250TRに装着したタイヤはTT100GPです。
その減りやすさから「消しゴムタイヤ」と揶揄されることもありますが、グリップ力は申し分ないことはもちろん、山のパターンはとてもかっこよくて魅力的な逸品です。
中に入れるチューブは特にこだわりはありませんので、TT100GPと同じメーカーのダンロップのものにしました。
あと必要なものがリムバンドです。
スポークの頭とチューブが直接触れ合わないよう、緩衝材としてリムバンドを挟み込みます。
安いものですし、ゴム製品なのでタイヤ交換のたびに必ず一緒に交換しましょう。
1-2.必要な工具やケミカル
次はタイヤ交換に必要な道具類です。
これがないと始まらないものがタイヤレバーです。
リムからタイヤを外すために使用する工具ですが、初めてタイヤ交換を行うなら3本ある方がやりやすいです。
次はバルブコア(タイヤに空気をいれる口の部分)を外すための専用工具です。
ドライバーなどではできませんので、これも必須です。
続いてケミカルとして、ビードクリームです。
リムからタイヤを外す際、そのままではどれだけレバーで頑張ってもゴムであるタイヤの摩擦力が邪魔をします。
そんなゴムの摩擦力を限りなくゼロにし、潤滑油としての役割を果たすのがこのビードクリームです。
初心者だった私は道具を揃えたかったため用意しましたが、慣れた人はエンジンオイルなどで代用されるようです。
そしてもう一つ、こちらもまた、ゴム同士であるチューブとタイヤをなじませるべく付着させるタイヤパウダーです。
タイヤの内側に散布しておくことで、チューブとの変な貼り付きを防止する役目を担っています。
こちらも達者な人はベビーパウダーなどで代用されるそうです。
最後に空気入れです。
私は足踏み式の人力空気入れを用いましたが、出来れば車のシガーソケットで電力を供給して動くコンプレッサーがあると便利です。
ここまででタイヤ交換に必要な道具一式が揃いました。
次はいよいよタイヤ交換です。
2.フロントタイヤ交換
初めての挑戦なので、簡単そうなタイヤ幅の細いフロント側から取り組んでいきます。
まずはフロントホイール自体を浮かせるべくジャッキを用います。
私は自動車に標準装備されていたジャッキを流用しました。
バイクは車に比べて軽量なので、安いジャッキで十分です。
前輪が浮いたらブレーキキャリパーを外してから、アクスルシャフトを緩めていきます。
アクスルシャフトは12mmのヘキサゴンが2つ必要です。
両側から共締めされているため、どうしても2つ必要なのです。
道具さえあれば特に困難なことはありません。
無事フロントホイールを外すことができました。
まずバルブコア回しを使い、バルブを開けてチューブ内の空気を抜きます。
いよいよタイヤを外していきます。
地面と接する側のリムやディスクなどが傷つかないよう、木枠を作ったり廃タイヤをクッションにしたりしてガードしてください。
リムガードを挟んでリムが傷つかないようにしながら、タイヤレバーでタイヤのフチ(ビード)を捉え、リムの外側に持ってきます。
てこの原理でタイヤのフチを持ち上げるのですが、このタイヤは古かったこともあり、とても固くて多大なる力が必要でした。
3本目のレバーを引っかけたら真ん中のレバーを外してまた次のレバーとして使う、これを繰り返していくことでタイヤ全体のビードをリムから外すことができます。
片側が外せたら、もう片側も同じ要領で外していくだけです。
無事タイヤを外すことができました。
リムバンドを入れ忘れがちですので、忘れずに巻き付けましょう。
チューブにタイヤパウダーをまぶし、チューブとタイヤが変にくっつかないようにします。
古く固いタイヤを外せた方なら、新品のタイヤを組み付けることは簡単なので装着工程は省きます。
タイヤをはめる注意点として、回転方向を間違えないことと、バルブの位置をタイヤのマークに合わせることを徹底しましょう。
回転方向もバルブの位置もタイヤに印字されているため、しっかり確認しておいてください。
これでフロントタイヤは交換完了です。
3.リアタイヤ交換
リアもフロントと比べて少し太いこと以外に違いはありません。
フロント同様、ギャッチを用いてリアを浮かせます。
メンテナンススタンドの方が安定して安全ですが、初心者の方は最初はできるだけお金をかけずに始めることが良いでしょう。
後輪の車軸が27インチのボルトで留まっているため、工具の準備だけお忘れなきようにしてください。
ホイールが外れたら、あとはフロントと同じ工程を経て、タイヤ交換完了です。
4.タイヤ交換完了
無事タイヤ交換が完了しました。
初めて自分でやってみましたが、youtubeでたくさんあるタイヤ交換の動画を見て事前にしっかり勉強しておくことで、割りとうまくできたと考えます。
実はリアの新品タイヤを装着する際、タイヤレバーでチューブを傷つけて穴を開けてしまい、交換するはめになりましたが(苦笑)
そのおかげで回数をこなすことができ、能力として身に付けることができました。
多くのライダーにできるだけ自分で整備をできるようになってもらいたいため、このブログをお読みいただいた方も一緒にバイク整備をがんばっていきましょう。